習い事と勉強をどう両立すればよいか?【バンコクおやこ相談室2025年10月号】
- あせすトンロー・プロンポン個別学習院

- 9月26日
- 読了時間: 4分
【今月のご相談】
二学期は学校行事の多い季節です。うちの子も日本人学校の行事、学習塾通い、趣味の習い事と忙しく、これらをすべてこなすのが小学生の身にはちょっとしんどそうです。とはいえ、学習塾がなければ学校での成績が心もとなく、あまり自由に外遊びできないバンコクの環境を考えると、趣味の習い事は彼にとって欠かせないものとも思います。
現在利用している学習塾は集団塾で、よそのご家庭から「個別塾なら、ひとりひとりに適したカリキュラムで勉強できる」「時間を効率的に利用できる」とアドバイスいただいたことが気になっています。
【ご回答】
2学期が始まりましたね。1年で最も長い学期ですから、息切れしないよう、また、物事にじっくり取り組むようにしていきましょう。勉強の面でも2学期はどの学年でも難度の高い単元を扱うことが多く、かつ学校行事も比較的多い学期で忙しくなりがちです。
行事を含めた学校生活も習い事も学習塾も、日々がんばっているお子様たちを見ると、すごいなあ、と思う反面、お子様自身は自分で「抑え時」を判断することは難しいのだろうと感じます。お子様たちに聞くと、あれもこれもやりたい、どれも楽しいと答えてくれることが多いです。しかし、大人側はお子様の様子の小さな変化に目を配らねばならないな、とも感じます。
お子様の様子から「これはちょっと限界かな」というときにストップをかけるのは、お子様を一番間近で見ているおうちの方にしかできないことです。そのような状況になったときには、一度立ち止まって、習い事、友達と遊ぶこと、学習塾などの優先順位をどうするか考えるべきでしょう。
小学校低学年のうちは、習い事についてはやってみたいと本人が思ったものにトライし、楽しいと思えるものを続けていけばよいでしょうし、複数の習い事があってもよいでしょう。勉強面では、少なくとも学校の国語・算数ではドリル程度のものを確実に解ける状態まで作りましょう。
小学校高学年になったら本人がやりたいものと本人の先を考えて必要なものとをバランスよく行っていくことが大切です。習い事を「勉強系」、「運動系」、「趣味、遊び系」などに分けたときに複数あるジャンルは、小学校高学年くらいからは優先順位付けをして取捨選択をしたほうがよいでしょう。
また、取り組み方も大切です。おおむね小学校高学年に入る前後から「自分のことを自分で決めたい」という気持ちを持つお子様が増えていくように思います。そのころからは、言われたことをただやる、自分のやりたいことだけをやるのではなく、自分のやりたいことを楽しくやるために、やらねばならないことをしっかりやりきるという姿勢を身につけることが大切です。これは大人に近づいていくうえで必要なスキルでしょう。
さて、私は学習塾の講師なので、学習塾についてもお話しします。中学受験、特に難関校の受験をお考えの場合は、優先順位の一番は学習塾になるでしょう。習い事はやっても1つか2つ、勉強のストレスの発散につながるものだといいですね。
中学受験をしない場合、また、中学受験はするが公立小学校レベル+α程度の問題が課される帰国生入試を受ける場合は、小学校の内容を高いレベルで習得することが大切です。もし学習塾を短時間で効率よく活用したいとお考えの場合、個別指導塾にメリットがあります。お子様が自分で理解するところは宿題・小テストでの確認とフォローに回し、自分ではわからないところに時間をかけてやるなどすることで、短時間で大きく進むこともできます。もちろん、お子様ごとに理解、定着のスピードが異なるので一概には言えませんが、時間がかかるタイプであればなおさら効率化を図らねば、習い事や遊びにあてられる時間が減ってしまいますね。
お子様の習い事はおうちの方にとっても大きな関心事です。習い事をするのはお子様本人ですから、お子様とおうちの方の双方が納得できるものを、納得できる形で行っていければ理想的ですね。

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