【ご相談】
小日本人学校の勉強も小学5年生になると難易度が上がってきて、家庭内で教えることがむずかしくなってきました。うちの子は算数に苦手意識があり、これまでは家庭学習で補ってきました。今でも計算問題であれば、問題数を多くこなさせることで補うことができますが、たとえば小数の計算の文章題などになると、なかなか子どもにきちんと理解してもらえません。今年の夏休みはタイに残ることになったので、何とか夏休みの間で遅れを取り戻したいです。
【ご回答】
お子様が小学校高学年になってくると、保護者の方が学習内容を嚙み砕いてお子様に説明することが難しくなり、お子様も教わっている内容をうまくつかめずにイライラし、その様子を見て保護者の方も…となるケースが多いです。
小学校6年間の学習内容を考えると、小3までは子どもたちがイメージしやすい数字が使われることが多いのですが、小4以降は小数や分数などが多用されるために理解することが難しくなっていきます。例えば、最初は「2倍、3倍、…」だったのが、「0.8倍、5/2(2分の5)倍、…」となったり、小5後半からは割合が出てきたり、で頭の中に?マークがたくさんついてしまうのです。
私も長く小学生の指導にあたっていますが、高学年になると一つの教え方では全ての生徒に「分かった!」と思ってもらうためには、二つ目、三つ目の教え方を用意しておく必要があるほど、説明が難しいものが増えてきます。私も最近ようやくほとんど全ての生徒に「分かった!」という顔をしてもらえるようになってきた気がします。
さて、夏休みの間に遅れを取り戻せるかどうか、ですが、お勧めなのは「学校の2学期の学習内容の先取り」です。「えっ、苦手の克服の話をしているのに先取りなの?」と思われる方も多いと思いますが、お子様が算数に苦手意識があるというのは、学校の授業を聞いていてもいまいち理解できなかったり、その日その日は分からないことがないのにテストになるとできなかったりすることが大きな原因でしょう。学校の授業が理解でき、テストの点数に反映されてくると、苦手意識は次第に薄まります。
「でも、それは過去の苦手の克服につながっていないのでは?」とお思いになりましたか?実は、小学6年間のカリキュラムは、計算(整数、小数、分数)、グラフ、図形、などの各分野の学習事項がらせん型に組まれています。よって、5年生の小数や分数の計算を行うことで、前学年までの復習が自然とできるように本来はなっているのです。
「それなら、学校の勉強だけで十分なのでは?」という声が聞こえてくるようですが、算数が得意な子以外は学校の学習だけでは練習量が足りず、「分かる」けれど「できる」まで到達しないのです。そして、学校では今勉強している単元だけをやるのが普通なので、過去の学習内容は次第に抜けていってしまうのです。
算数が苦手な状態が続くと、中学校、高校でも苦労します。早めからの改善を検討した方がよいでしょう。学習塾では「できる」状態を作るための授業や宿題を用意しますし、状況をテストで確認して次の対応を取っています。また、あせすトンロー個別学習院では、過去の学習状況で苦手があるお子様には、夏期講習で2学期の先取りを進めていく授業と、特定単元の復習の授業を明確に分けて進めていくこともお勧めしています。個別指導であれば、継続的に学習する中で弱点部分を見つけ、そのカバーを毎回の長期休みで時間を取って学習するなど、お子様の状況に合わせてカリキュラムを組むことができます。ご興味がございましたら、ぜひお問い合わせください。
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